日ロ友好は旧ロシアから、不遇のソ連時代を越えて、今のロシアにジャンプするときだ。
日本もロシアも平和条約締結という虹(ラドガ)を見たい
斉藤 斗志二前防衛庁長官
日本とロシアの関係を、鈴木宗男氏がろう断したのも、もとはと言えは、日ロ友好促進を親身に引き受けようとする政治家がいなかったことが大きい。
原点は旧ロシア
日ロ友好促進で、自民党国際局長の斉藤さんが「鈴木氏は漁業とか、北海道からの発想で北方四島の住民との交流を目指したが、私はオールロシアに対応する立場だ」と、新たな橋渡し役に情熱を燃やしている。鈴木氏はソ連からの連続でロシアを相手にしていたが、斉藤さんは友好の原点を古いロシアに置くべきだと八月二十日地元回りの合間に語った。
幕末のペリー来航の一年後、ロシアのブチャーチン提督が軍艦ディアナ号で来航したが、この軍艦が安政の大地震などで沈没、伊豆・戸田村の村民らが救助した。ロシア側から造船術を学んだ戸田の船大工らが建造した船で乗組員らは無事ロシアに帰国した交流の歴史がある。
斉藤さんは中選挙区時代には静岡県伊豆も選挙区たったこともあって、この挿話を友好の出発点にしようとアニメ化し、日本、ロシア各地で上映した。七月には、訪ロし、プーチン大統領の与党「統一と祖国連合」と交流。ロシア紙イズベスチヤは「鈴木氏に代わるロシアとのパイプ役」と紹介した。
十月には日ロ外相会談、十二月か一月には日ロ首脳会談が予定されている。その間をとって十一月に、元外相を代表に自民党議員団で訪ロ、「統一と祖国」と交流する計画を立てている。
四島返還を確信
斉藤さんは北方四島返還を確信している。その思いから希望の意で使われることの多いロシア語ラドガが気に入っている。ただ二〇〇四年の大統領選まで進展は無理だから、日本は仕込みの時期、文化、経済交流に徹するべきだとの認識。
斉藤さんは一つでも高いポストを目指す権力志向型というより、自分のアイデアをいくつか抱えて、その一つでも実現したいと考える政治家だ。昨年文化芸術振興基本法を議員立法で成立させた。これも長年のアイデアの発露だった。そういう政治家もいてほしいと思う。
(共同通信編集委員 榊原元廣)8月24日 共同通信より全国新聞社各紙に配信。
2002/8/24(土) 北國新聞「ことばの政治学」より エンリケ・ボラーニョス・ゲイエル大統領 |