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第3回 『サマライ会長はサムライです』

サマライ会長、望月大使とj 今春、伊豆長岡町の小坂地区の皆さんが、永年被害を受けている水害対策の陳情と国会見学を兼ねて、議員会館を訪ねて来られました。
 丁度その時、イラクのオリンピック委員会会長のアル・サマライ氏もスポーツの支援要請に私を訪ねて来られました。小坂地区の一行にもサマライ会長に会って頂き、和やかな一時を持つことが出来ました。その際、もぎたての苺が数箱、サマライ会長に贈られました。それ以来、日本からのイラクヘのスポーツ支援が活発化しています。政府と各競技団体が協力しての支援は、柔道では公式試合用畳200枚、柔道着150着(イラクでは柔道が盛ん)。
 サッカーでは全国からの寄贈を含め、ボール2,214個、ユニフォーム7,853着、スパイク394足が贈られました。その他に競技器材が重量挙げ、ボクシング、陸上競技にそれぞれ供与され、更にオリンピックに向けての強化選手のトレーニングも実施されました。
 サマライ会長とはその時、アテネ・オリンピックでの再会を約束しましたが、半信半疑でした。イラクがオリンピックに出場できる国内情勢になっているかどうか、私の日程と予約不能のホテル事情など、直前まで予定は未定でした。幸運にも全ての条件がクリアされ、アテネの日本大使館で再会した時は感激でした。サマライ会長からは再会の喜びと、日本からの多くの支援に対して感謝が述べられ、その後、開会式が話題になりました。私は日本でのテレビ観戦でしたが、イラク選手団が入場すると一段と大きく、そしてスタジアム全体が沸くような拍手が起こったことは非常に印象的だった、と感想を述べました。会長はイラク選手団だけでなく、テレビ等を通じてイラク国民全体に国際社会の応援が伝わり、大変心強いものであった、と話されました。
 更にオリンピックは正に平和の祭典で、平和の大切さを痛感したこと、イラク選手を応援することでイラク国民の心を一つに出来たこと、スポーツを通じて世界に友人が作れたこと(フランスは選手団に航空機を提供してくれた)、そしてスポーツによって平和を造る努力をして行く決意、など熱っぽい対談が続けられました。
 フセイン元大統領が独裁政治を行った時代、スポーツはスポーツマンシップを失い、施設は破壊され、アスリートも度重なる拷問を受け、追害が度を超していた事実も教えてくれました。
オリンピックを機に、新しいイラクの国づくりに乗り出した元バスケットボール選手のサマライ会長。堂々とした風貌に肝っ玉が座ったリードオフマンにスボーツマンシップとサムライ道が二重写しになりました。別れぎわに、苺が美味しかったとお礼を言われました。
 この「第3回」を書き終えた直後、最大級の勢力をもった台風22号が伊豆半島を直撃しました。私は直ちに伊豆長岡町と函南町に入り、被災のお見舞いを申し上げながら、床上浸水が百戸を超え、苺も皆壊滅という惨状を再発させないよう、大型排水ポンプの増設など、緊急対策の具体化を指示しました。


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